門前薬局報酬ダウンで立地を選定する時代に

2015.10.22 投稿

ニコラス スワントンシニアコンサルタント

10月22日付の日経新聞記事にて診療報酬の2016年度改定に向けた

議論が始まったとありました。

厚生労働省が大病院前に並ぶいわゆる「門前薬局」の報酬をダウンする

見通しを示しております。

 

そもそも調剤薬局は医薬分業を原則に「薬局は医療機関から経済的、機能的、構造的に

独立していなければならない」というルールがあり、

一般的には医療機関と薬局の間には公道が存在しているケースが多いです。

 

私も足を骨折した際、病院からえっちらおっちらと道路を渡って門前薬局に

行った記憶があります。

 

今後、門前薬局の報酬ダウンが確定すると今まで病院前に出していれば

安定的に処方箋枚数を確保できた調剤薬局もうかうかとしている場合では

なくなるかもしれません。

 

医療費、薬局数共にアップトレンドである

 

調剤薬局に関係する数値の現状を把握しましょう。

医療費の総額が年間40兆円にのぼることが話題になっておりますが、

処方箋枚数は年々増加傾向にあり、2014年度には約8億枚となっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出典:厚生労働省「調剤医療費の動向」

 

また、調剤薬局の数も増加しており、その数約5万6千とコンビニエンスストアと

ほぼ同じ数となっております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

出典:総務省統計局「日本年間統計」より作成

 

過去分析からも処方箋枚数は直近医療機関と関係性あり

 

実は過去にある調剤薬局の分析をしたことがあります。

オーダーは新規の薬局を出した際、処方箋枚数が月間何枚になるかという

基準を作って欲しいというものでした。

この分析をした際、目的変数である処方箋枚数と強い関係性にある

データは①直近医療機関との距離 ②半径100m内クリニック数

③半径100m内クリニック種別点数が主でした。

当たり前といえば当たり前なのですが、ここからもいかに薬局が

目の前の医療機関に頼って出店しているのかが分かります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

かかりつけ薬局の報酬アップで今後、調剤薬局も立地を問われる

 

仮にかかりつけ薬局が推進されていくと出店も必ずしも病院前が

ベスト立地ではなくなるかもしれません。

現に大手調剤薬局は医療機関、デベロッパーと組んで自前で

医療モールを建設して自ら処方箋枚数を確保する動きに出ております。

逆に中小調剤薬局各社はこのような動きはできませんので

よい良い立地を選定していく必要があります。

私は今後ドラッグストアやヘルス機能を保有しているコンビニエンスストア

も十分競合になってくると考えます。

既にこれらの企業はベスト立地を狙ってしのぎを削っており

特に調剤薬局がメインのターゲットとしている高齢者が多く住む

住宅地はほぼ布陣が終わっているといえます。

この状態でベスト立地を選定するには今まであまりケアしていなかった

出店エリアの人口状況や人や車が集中するポイント、出店しようと

するエリアのコンビニ、ドラッグ数などを見ていく必要があると考えます。

 

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